―Un Buon Compleanno Hayato―
ひとつ大人になったわね隼人…
柔らかく微笑み、そっと優しく頭をなでてくれる細い白い指先。
部屋の片隅には、不恰好な形のホールケーキとティーポットがキッチンワゴンに乗せられ、置かれていた。
それを見つけ、駆け寄ろうとした瞬間視界がホワイトアウトした…。
―――夢?
何年ぶりだろう、母が夢に出てきたのは…。
―Un Buon Compleanno Hayato―
そっか、今日は俺の誕生日だ…。
懐かしい面影が胸にしみる…。
裏切り・絶望とは程遠い幸せな空間だった子供の頃…。
逃げるようにして、出ていき、一人ぼっちで暮らしてきたここ数年…。
誕生日なんて忘れていた…。
そっとベッドを脱け出して、リビングに向かう。
ふと部屋の角に置かれたピアノに目がいき、久々に蓋を開けた。鍵盤を保護する赤いフェルトのキーカバーを退かすと、陶器のように白い鍵盤が並んでいた。
ポーン…
無作為に選んだ黒鍵を、鳴らすと音と共に懐かしい記憶が甦る。
誕生日には、家族だけでなく親族、ファミリーが集まり、お城では賑やかなパーティが開かれていた。子供の隼人には持ちきれないくらいのプレゼントを抱え、それを持ってシャマルに自慢しに行ったりもした。いつもはレディ優先のシャマルも、この日だけは、隼人と遊ぶ時間を作ってくれて、紙飛行機折ったり色々な面白い話を聞かせてもらったりした。
ピンポーン
突然インターフォンが鳴る。
今日は日曜日で、誰も来る予定などない。
もしかして、宅配便かと思い、インターフォンに出てみる。
「−!!!! 10代目ッ!」
チャイムの主はツナだった。
そーいえば、まだパジャマのままだったことに気が付き、急いで着替えて玄関まで向かう。
「お、お待たせしました!!!10代目ッ」
「え?!あ、うん突然きた僕等が悪いから」
逆にツナの方が申し訳なさそうに、あやまる。
そこには、ツナの他に霧・雲を覗く守護者のメンバーと、ハル・京子までいた。
「はひー!獄寺さん、凄く高級なマンションに住んでるんですね!!」
「突然来ちゃってごめんなさいv」
了平の後ろから、ひょこっと女の子達が顔を覗かせる。
「えっと、誕生日おめでとう! 今日、獄寺君の誕生日だって山本に聞いて…」
「誕生日は皆で祝わんとな!!!」
突然のことに、一瞬言葉が出ない…。
お祝いの言葉を聞くのも、ずいぶん久しぶりのことだ…涙腺がゆるみそうになる。
「じゅ、じゅうだいめぇーーーっ オレは幸せ者ですッ!!10代目に誕生日を祝ってもらえるなんて!!」
「獄寺ーよかったなーv」
嬉しそうに笑いながら、突然山本が肩を抱き寄せてきた。
さすがに、みんなの前で、この体勢はまずいッ。
「な!! 離せッーなにひっついてやがるんだッ このバカ!」
あわてて、引き離そうとする。
その一部始終を、みんなが面白がって笑ってはいるが、こいつとの関係がバレるの流石にはまずい。内心すごくドキドキしながら、なんとか山本を引き離した。
「獄寺君、きょう何か予定入ってた? よかったら皆で遊びに行かないかな?」
「はいっ!!!」
―Un Buon Compleanno Hayato―
素敵な誕生日を過ごしてね
September,
9
実は…1回完成してたのに消えた…というか、間違えて消した、隼人誕生日1時間前に…。ぐはッ。なんとか、15分前に復元できたけど…1回目より微妙?
とりあえず、全員出したかったのーーー!!!
ビアンキは、リボーンが気をきかせて、皆と遊んでいる間は、隼人に会いに行かないようにしてる…じゃないと、隼人がかわいそうだもん♪♪♪でも結局、街で偶然出会って、倒れて、山本が連れて帰って…その後は山獄なのーv(笑)
この画像はコチラからお借りしました。